2010年10月31日

思い出のハロウィーンの版画

この週末は、シドニーでもハロウィーンの仮装をした子どもやティーンエージャーを見かけます。が、アメリカと比べると、至って静かなものです。

ワシントンD.C.が目と鼻の先の、バージニア州のアーリントンというところに、数年前短い間ですが住んでいたことがあって、そのとき楽しいハロウィーンを経験できたのはラッキーでした。大人も子どもも着飾って、とくに、小さい子ども達は、魔女やお化けだけでなく、ピンクのユニコーンや、恐竜の着ぐるみをきたり、テレビのお気に入りのキャラクターに扮したりして、かわいかったです。

夜は、なかよしとグループになって、わいわい言いながら、近所の家を回ります。どの家も、オレンジ色のカボチャをくりぬいたランタンにろうそくの火を入れたものや、手作り、店で買ったものなどで飾り付けがされていて、入口には、おおきなお皿やトレイにお菓子が山盛りにして、”Trick or Treat?”とやってくる子ども達を待ち受けていました。

夜そうして家々を回らない子ども達の為には、学校や近くのコミュニティーセンターでハロウィーンのイベントがあったりして、子どもにとって、こんなに楽しいことってある?と思えるほど、楽しく過ごしました。

先日、荷物を整理していたら、そのハロウィーンの時に作った版画が出てきました。

halloween-esww.jpg



東京ではじめたエッチングを、2、3年でお休みして、さらに何年かたったころです。なにかのはずみで、それまで開けていなかった引っ越し荷物の中にシナベニヤの板を何枚か見つけて、わー、久しぶり!なにかつくってみようかな、といくつか作ったものの一枚です。しばらく、作品というようなものを作っていなくて、おっかなびっくり彫刻刀を手にしたのですが、やっぱり、作るのってたのしいなあ、と思いながら作ったのを覚えています。

当時は、レリーフの版の作り方の技術をほとんど知らなかったので、スタンプを作る要領で、色ごとに一枚一枚別の版を彫り、バックは、スポンジに絵の具をしみこませて作ったのでした。

たのしかったハロウィーンと、それから、たのしかったアメリカでの生活の思い出です。

posted by OZK at 07:39| Comment(0) | 版画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月30日

気に入ってもらえると、それだけでウレシイ

昨日は額装しに行ったものの、難しいと思われた和紙に刷った作品で、案の定手こずり、結局、この作品は持ち帰り、ということになりました。

しかし、たいへんなことばかりでもなかったのですよ。

透明の厚手ビニール製の袋に作品を入れて行ったので、行く途中、作品がいろいろな人の目にさらされるわけです。数年前だったら、恥ずかしくって、そんなこと出来なかったのですが、どこからそんな大胆さがでてきたのか自分でも疑問ですが、最近は開き直って、道を歩きながら自分の作品を宣伝してると思えばいいや、と思うようになりました。ほとんど、やぶれかぶれの売り込み、っていう感じがしないでもありませんが。

とにかく、きのうは、“宣伝”しながら額装してもらうお店に向かったわけです。
電車のなかでは、こんなふうに、わざとらしく、作品が見えるようにして。これは、あとで、めでたく額装の注文が出来た方の2作品のうちのひとつ。

solitude-esww.jpg



電車を待つプラットフォームでは、知り合いにばったり会いました。
「その絵どうしたの?」
「絵じゃなくて、版画なのよ。私が作ったの」
「えー、すごーい、きれいねー」

そのあとも、暑かったので、駅前でジュースを買ったらお店のひとに、
「その絵、買ったの?」と聞かれたので、
「いやだ、わたしが作ったのよ」と言ったら、
「いいわねー、それ、とっても。とっても上手」

この人たちは、多分、絵のことやアートの専門的な知識の無い人たちだと思いますが、こうやって、素直に感心してもらうと、同じアーティスト仲間や先生、批評家にいろいろ言われるのとはまた違って、とてもうれしいです。

こうやって持って歩いていて、その場で買いたいって言う人が現れたりしたら、もっとうれしいんですけれど、まあ、そこまでの幸運には、まだ出会っていません(期待し過ぎでしょうか?)

しかし、先日、長年の友人の家に遊びに行ったときに、一枚あげようと思って、いくつか作品を持っていたのですが、一緒に招かれていたお客さんのなかにも気に入ってくれた人がいたので、一枚差し上げました。

Jには、「なんであげちゃうんだよー?売らなくっちゃ、駄目じゃない!」と怒られましたが、友人の友人だし、あんなに気に入ってもらうと、お金のことは言い出しにくかったです。でも、そういうときに、もっとビジネスライクに、すぐにその場でお店を広げればいいんですよね。その時は、イタリア系の人だったせいもあって、お金をもらう代わりに、“サンキュー”という言葉と共に、きつーくハグされてしまいました。

あとで、やっぱり、わたしって商売には向いてないかなあ、人が良すぎるかなあ、と、ちょっぴり反省しました。でも、厳しいことを言ったJだって、結構自分では、友達の為に無料で写真を撮ってあげたりしているので、お互い様です。こんなことでは、いつまでたっても収支改善の見込みがないJKD社です、困ったことに。

まあ、とにかく昨日は、誰かに気に入ってもらえるって、単純にうれしいなあ、と幸せな気持ちになりました。
posted by OZK at 16:23| Comment(2) | 版画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月29日

額装についての難題

11月中に額装しておかなくてはならない版画が3点あり、いつも額装をお願いする店に行ってきました。

日本で展示用に額装する時にはどうするのか知りませんが、オーストラリアの私のまわりのアーティスト達は、ひとつひとつ額装屋さんに額装してもらっています。だいたいの場合は、額装屋の店先で、額やマットをその都度選んでオーダーメイド、あるいは、既に額装屋で組み立ててある額のなかから選んで、マットだけ選んでセミオーダーにするのが普通では無いかと思います。

デパートなどで額だけ選んで自分で額装する、ということも出来なくはありませんが、その場合、きれいに裏側を処理したり、壁にかけるための紐やワイヤーをつけるのが、ちょっと大変かも知れません。私も、小さいものは自分で額装をしたこともありますが、額を探したり、自分でマットを切ったり、紐をつけたりする時間や手間、費用を考えると、安い額装屋に頼んだほうが、仕上がりもずっときれいという結論に。で、いろいろ試行錯誤して、頼み甲斐があって、値段も安いということで、数年前から、額装といえば、今日行った店に頼んでいます。

ちょっと話はそれますが、日本の、特にレディーメードの額は、裏がベニヤのような板でできていて、フックで開け閉めするようになっているものも多いかと思いますが、これは、こちらの額装屋では不評です。どの店に見せても、ベニヤではかびが出て作品が傷むと、嫌な顔をします。代わりにこちらで裏に使うのは、中性紙の厚紙のようなもので、これを、裏にかぶせて、太めのテープできっちりと止めてしまいます。

今日額装屋に持って行ったのは、3点中2点が、ハーネミューレの厚めの紙に刷ったもの。残りが、日本で買った薄い和紙に刷ったものです。最初の予定では、車で送ってくれるという人がいたので、3点を大きなルーズリーフのポケットのようなもの(スリーブと言います)に入れて、そのポケットだけを持って行ったのですが、その車の人の体調が今ひとつだったため、ひとりで電車で行かれるから、と言って帰ってもらいました。電車の中は、朝のラッシュアワーも過ぎていたので、がらがらに空いている座席にスリーブを置いていきました。これが和紙に刷った方の版画です。

japanesepaper-esww.jpg


ハーネミューレの方は、同じ紙に刷った作品や、似たようなヨーロッパの紙に刷ったものを、もう何度も注文しているので、その要領で、比較的スムーズに額もマットも決まりました。問題は和紙の作品。

難題だろうなあ、というのは、行く前から分っていました。
具体的にどう額装したいのか、とイメージはなかったものの、私の作品がよく見えるだけではなく、紫とも灰色ともいえる微妙な色合いの紙の良さ、軽やかさを、最大限にいかした額装にしたいと思っていました。

しかし、額装屋で今日担当してくれた人が提案してくれる額装の仕方や、額の雰囲気、色が、全然しっくりときません。難しい顔をしている私に、根気よくつきあってくれたのは、とても有り難かったですが、どの案でも、和紙の軽さや美しさが死んでいます。和紙をヒヨコに例えると、ふわふわのヒヨコを、猛獣を入れるような檻のなかに閉じ込めようとしているような提案ばかり。

そのうち、この人には、この紙がよく分らないのだ、ということに気がつきました。額装屋としての腕が悪いのではなく、こういう紙をどう扱っていいかが分らない。というより、極薄い手漉きの和紙のような紙は、西洋式のどっしりとした感じのする紙とは別の見せ方をすることもできる、ということに気がついていない、と言った方がいいかもしれません。

それに気づいたので、今日ここで頑張っても無駄だと思い、2作品分だけ額装を注文して、和紙のはそのまま持って帰ってきました。

さて、この作品の額装はどうしたらいいでしょう?近所に中国系の人が経営している額装屋があるので、そこに持って行けば、和紙のような紙の額装にも慣れているかもしれませんが、私としては、作品自体が東洋的でクラシックな感じなので、額装は、できれば、反対にコンテンポラリーな今風の仕上がりにしたい、と思っています。それがあの額装屋でできるのかどうか。

いっそ、額装屋ではなくて、まず、自分で紙を制作しているペーパー・アーティストに、制作した紙をどのように展示しているのか意見を聞いてみる、というのも手かなあ、という気もします。

重たい気持ちで乗った帰りの電車、地下を通っているときに、避難用の出口のサインが見えました。私も、早く、出口を見つけたいです。

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posted by OZK at 21:27| Comment(5) | 版画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月28日

ChiChiがクリスマス向けに作ったのは

オーストラリアのクラフト・アーティストの友人、ChiChiから、クリスマスに向けて新しい作品を作ったとの連絡がありました。

新商品は、アイロン・パッチ。
上からアイロンをかけると、洋服などに簡単につけられるバッジというのか、パッチのことです。

いろいろなデザインがあるらしいです。

chichitreeedited.jpg



お店では、ばらでも買えるそうですが、例えば、こんなふうに、セットでかわいくパッケージされているものも。

chichistarsedited.jpg


ストーリーを感じさせられる、セットも。

chichifoxedited.jpg


こちらは、白黒写真ですが。

chichicaredited.jpg


ChiChiの作るものは、どれも無邪気で、ユニーク。クリスマスやお友達へのプレゼントに、自分用に、ちょっと変わったおもしろいものが欲しい方に、是非おすすめです。

ChiChiは、この他にも、ブローチ、ネクタイなどのアクセサリー類や、版画をほどこしたグリーティング・カードなども作っているのですが、どこで買えるかというと、あさっての土曜日は、シドニーのRozelle Marketsにお店をだしているそうです。その次、11月7日の日曜日は、やはりシドニーのEveleigh Artisan Marketで。

ロゼル・マーケットについては、http://www.rozellemarkets.com.au/

エヴリー・アーティザン・マーケットについては、http://www.eveleighmarket.com.au/artisans.html



ブリスベンの(M)artというお店にも置いてあるとのことです。

このお店については、こちらをご覧ください。
http://www.artisan.org.au/index.php?option=com_content&task=view&id=113&Itemid=147

もうこのお店には、数週間前にクリスマス商品を納品したそうです。まだ、ぐずぐずと、クリスマス・カードの包装をしている私は焦ります。でも、駆け出しの私と違ってChiChiは経験があるので、いろいろと教えてもらって、いい勉強になっています。感謝、感謝です。
posted by OZK at 19:30| Comment(0) | 展示・販売 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月27日

シドニーのアラビア人と日本人

今日は一日中、シドニー都心で用事があったので、朝早く、駅に行くバスを待っていました。
すると、初めて見かける女の人が、バス停にやってきました。赤い長袖のTシャツにズボン、なかなかすてきな雰囲気の人です。


ハロー、ハロー、バス来るかしら? もうすぐ来るはずだけど。

などとおしゃべりが始まりました。英語にちょっと訛りがありますが、それは、まあ、お互いさま。


私は、アラビア出身なんだけど、この間伝統的なアラビアのお菓子を作るときに、駅前の中国人のスーパーでワンタンの皮を買って、使ってみたのよね。

そうしたら、どう?すごくうまくできたのよ。もう自分で粉をこねたりなんかしないで、ワンタンの皮を使うことにするわ。ちょっと薄いんだけどね。

(私)ワンタンの皮って、メーカーによっては、厚めのもあるかもしれないから、お店の人にきいてみたら?

あー、そうね。こんどそうするわ。

などと言っているうちに、バスが来ました。



5分足らずのバスの中でも、

私は、先生だったんだけど、去年退職したの。56歳なのよ。

(私)何を教えていたの?

コンピュータよ。今日は仕事を紹介してもらいに行くのよ。

(私)ああそうなの。うまくいくといいわね。私は、OZKって名前なんだけど。

私は、ドローレスよ。よろしくね。じゃ、また。

などなどと話をしました。


アラビア生まれと日本生まれのふたりが、たまたまシドニーのバス停で会って、ワンタンの皮の話をする、というのも、のんきでいいなあ、と思いながら、駅へ向かいました。

これは、用事のあった、シドニーのタウンホール駅付近の様子。着いた時は既に朝の10時ぐらいで、通勤ラッシュの時間を過ぎていたため、人通りも車も、ちょっと落ち着いていました。

townhall1.jpg


townhall2.jpg



時計のついているのが、タウンホール。
緑の丸いドーム型の屋根のついているのは、Queen Victoria Building (QVB)といって、今は、たくさん素敵なお店の入っているショッピング・アーケードになっています。建物も、ステンドグラスや、砂岩の彫刻がとても見事なので、シドニーに来られる時は、是非立ち寄っていただきたいです。

わたしの用事の方は、ドローレスのお陰で、ゆったりと一日が始まったおかげか、終日楽しく終わらせることが出来ました。




posted by OZK at 18:28| Comment(0) | 豪州観光ガイド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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